2008年10月17日

お知らせ

今後はルーマン読解を中心に進めていき、名前やロゴの統一なども考えて、以後の投稿はこちらにすることに決めました。よろしくお願いいたします。
posted by ゼリー at 00:34| Comment(15) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月03日

重要な告知

告白します。カテゴリとしてN.ルーマン『社会システム理論』精読を設定し、文字通り「精読」していたつもりでしたが、社会システム理論を理解するのに一般システム理論もよく知らないまま続けていけば精毒にまで至ってしまうのではないかと自問自答の日々でした。 そういえば、一般システム理論も含めたルーマン自身による解説講義録『システム理論入門−ニクラス・ルーマン講義録【1】』があったなあなどと思いながら、お気に入りのサイトをちらちらと巡回していたら、見つけました。こんなページがあるではないですか。今度は購入未読本で埋め尽くされた我が秘蔵書庫を一瞥しますと、ありました。『システム理論入門−ニクラス・ルーマン講義録【1】』が圧倒的威圧感をもって「よまんかい」と迫ってきました。 精読してある程度まとまったら、オンライン読書会にアップしようとは思っていたのだけれども、『社会システム理論』、正直難しい。しかるにして、このカテゴリは無期限ペンディングすることとし、こちらのページに参加することにしました。ということで、ではでは。

2008年09月28日

システムが実在している

ルーマンは本書『社会システム理論』の第一章第一節を「本書でのこれからの考察は、諸システムが実在しているということから出発している」と問題含みの「しばしば批判されている」記述で切り出す。日本語版への序文(2)では、この点に関して、「古典的なシステム理論」を持ち出し、批判に対して反批判する。

ルーマンは、古典的なシステム理論が取り上げているのは「分析的」システムであると記述する一方、自分のシステム理論については、「……分析対象となっているシステムごと……」という書き方をしており、ルーマンの理論のなかで取り上げるシステムが「分析対象」であることが読み取れる。実在するシステムを”対象”として分析する自分のシステム理論と、分析をするための”道具”としてのシステム(「分析的」システム)を取り上げる古典的なシステム理論を区別する。

「観察者は、何かあるものを勝手にシステムであると言うわけにはいかない」との記述は、観察者がなにかを分析するために、システムとしての要件を充たさないものを勝手に「分析的」システムとして取り上げることを厳しく禁じる表明であるのと同時に、古典的なシステム理論との違いの強調でもある。

「それぞれの観察者にとって、なんらかのシステムがシステムであるのは、そのシステムがそのシステム自体のオペレーションをとおしてそうしたシステムへとみずからを作り上げているばあいにかぎられる」としてシステムとしての要件が設定される。

「観察者」については、システムとその環境の区別を適切に把握できる唯一のものであり、いかなるシステムに関心を寄せるのかの決定権を持つものとされる。ただ、勝手にあるものをシステムという権利までは保持していない。

2008年09月25日

「差異」を主題とする戦略

「世界」は「観察しえない際限のない」ものであり、「世界」を一つの境界線によって裁断することによって、一方の側を「なんらかのシステム」、その他方の側を「そのシステムの環境」とみなすことができる。「システムと環境の差異」を主題に設定することの意味はここである。さらに、システムはただ一つだけではなく、世界を裁断する境界線の引き方しだいで「多種多様なシステム」が分析対象となって存在し、それぞれのシステムごとに、「そのシステムからみてそれとは別のもの」が「環境」と定義される。

2008年09月22日

日本語版への序文(@-)〜主題は何か?

まず、日本語版への序文(@-)で、著者は本書の主題について言及する。

本書@ページの(1)では、本書『社会システム理論』が論じる主題を「ある一つの差異、つまりシステムと環境の差異」であることが強調される。本書の邦題が『社会システム理論』であるということからくる誤解、つまり論じれらる主題が「システムと名づけられる特別の種類の対象」ではないことを読者に注意喚起している。この点はいくら強調してもしすぎることはないので繰り返すが、本書の主題はあくまで「システム」ではなく、「システムと環境の差異」である。このことは、「システムとは何か?」という問題設定では、社会を「ある種の普遍的理論」として理論化するに難しい、もしくはできないことの著者自身の宣言でもあるのだろう。この点は、この重厚長大な本書を読み進める上で、いつでも立ち返る必要がある重要な基点である。

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